課題演習DDの内容説明(平成30年度)

題名 担当教員 分野 前提 定員
雨の科学
【PDFファイル】
重尚一
大沢信二(地球熱学研究施設)
気候・気象 ある程度のプログラミング経験または興味 4名
自分たちで雨滴のデータを取得し,雨滴の粒径分布や化学的特性が雨の事例(夕立,シトシト雨,などなど)で,どのように変化するのかを調べる.また,得られたデータからの解析結果を解釈するため,関連する文献を読んでいく.また,ミクロな地上観測と相補的関係にあるグローバルな衛星観測データの取り扱いについても学ぶ.なお,夕立をはじめとする夏季の雨を観測するため,夏季休暇中に北部キャンパスで観測を実施する.観測日程は履修者決定後に相談して決める.
海洋力学演習
【PDFファイル】
吉川裕 海洋 計算地球物理学で行う程度のFortranの基礎知識 4名
演習を通じて海洋運動を支配する基礎力学と,その理解の手助けとなる数値実験の基本を習得することを目指す.一見不思議な海洋現象の原因を調べ解明するプロセスが体験できるよう,今年度は以下の二つのテーマを取り上げ,そのいずれかに取り組む.テーマ1:風成循環,テーマ2:熱塩循環.
地球の南北熱エネルギー輸送において海洋の担う役割を評価する
【PDFファイル】
根田昌典 海洋 課題演習DBの履修 4名
既存の海洋観測データと衛星観測データなどを用いて海洋の南北熱輸送量を算出する.スベルドラップ輸送量との比較や水隗分布との関係などについての議論を通じて,気圏水圏における熱エネルギーの再分配過程のなかで海洋の果たす役割を評価する.
気象学総合演習 石岡圭一
坂崎貴俊
堀口光章(防災研究所)
気象 課題演習DB, 計算地球物理学・同演習, 地球連続体力学など 5名
以下の3つの内容に関する演習を行い,気象学の様々な研究手法に触れることを目的とする.(1)大気境界層観測法入門:先端エレクトロニクス技術に根ざしたフィールド観測法により,接地境界層内の乱流輸送が時間変動する様子を認識する.(2)全球気象データ解析法入門:時空間4次元データの解析法を学び,大気大循環および波動・擾乱の実態を把握する.(3)数値計算法・実験法入門:気象学・地球流体力学で用いる微分方程式の数値解法を学び,いくつかの具体的な初期値・境界値問題を解いて,その基本的力学を理解する.
惑星内部を電磁場で見る
【PDFファイル】
藤浩明
竹田雅彦
太陽地球系物理学・地球電磁気学 特になし 6名
電磁場は,惑星内部を探る有力な手段である.この課題演習では,『電磁場時間変化データを用いた惑星内部構造の推定』を取り上げる.演習の進行に際しては,
1. 背景となる理論に関する輪読・座学
2. 理論式の導出と計算機等を用いた実データの解析及び可視化
3. 計算結果とデータの比較・検討
の手順で,担当する教員がそれぞれ6~7週をかけ学ばせる.
地球と火星の超高層プラズマを探る
【PDFファイル】
田口聡
齊藤昭則
原田裕己
太陽惑星系電磁気学,太陽地球系物理学 課題演習DBの履修 5名
地球と火星の宇宙空間に存在するプラズマについて,その測定方法を学び,実際の観測データを計算機で解析することにより,プラズマのダイナミクスを理解することを目的とする.具体的には,以下の内容を行う:
1. オーロラ画像データとその発生原因となる磁気圏からのプラズマ流データの解析.
2. 国際宇宙ステーションとGNSSによって取得された超高層プラズマ変動データの解析.
3. 火星のミニ磁気圏に関わるプラズマと磁場データの解析.