課題演習DDの内容説明(平成26年度)

題名 担当教員 分野 前提 定員
雨の科学
【PDFファイル】
重 尚一 気候・気象 ある程度のプログラミング経験または興味 3名
雨は、常日頃見慣れた現象であると同時に、水惑星・地球の気候システムを考える上で欠かせない現象である。近年、リモートセンサやコンピューターの発達によって、雨をミクロスケールから地球規模まで様々なスケールで調べることが可能になった。本課題では、雨を対象に、地上観測・衛星観測・数値シミュレーションという3つの研究手法の初歩的演習を行い、それぞれ長所・短所を体感する。
海洋力学演習
【PDFファイル】
吉川 裕 海洋物理学 計算地球物理学で行う程度のFortranの基礎知識 3名
演習を通じて海洋運動を支配する基礎力学と、その理解の手助けとなる数値実験の基本を習得することを目指す。一見不思議な海洋現象の原因を調べ解明するプロセスを通じて、自然科学の楽しみを体験する事も目指す。
地球の南北熱エネルギー輸送において海洋の担う役割を評価する
【PDFファイル】
根田昌典 海洋 課題演習DBの履修 4名
既存の海洋観測データと衛星観測データなどを用いて海洋の南北熱輸送量を算出する。スベルドラップ輸送量との比較や水隗分布との関係などについての議論を通じて、気圏水圏における熱エネルギーの再分配過程のなかで海洋の果たす役割を評価する。
気象学総合演習 余田成男
石岡圭一
内藤陽子
石川裕彦(防災研)
気象 課題演習DB, 計算地球物理学・同演習, 地球連続体力学など 5名
以下の4つの内容に関する演習を行い、気象学の様々な研究手法に触れることを目的とする。(1)大気境界層観測法入門:先端エレクトロニクス技術に根ざしたフィールド観測法により、接地境界層内の乱流輸送が時間変動する様子を認識する。(2)地球化学的観測法入門:大気現象の化学的側面の基礎を実習を通して学ぶ。実習は地球熱学研究施設で集中的に行う予定。(3)全球気象データ解析法入門:時空間4次元データの解析法を学び、大気大循環および波動・擾乱の実態を把握する。(4)数値計算法・実験法入門:気象学・地球流体力学で用いる微分方程式の数値解法を学び、いくつかの具体的な初期値・境界値問題を解いて、その基本的力学を理解する。
電磁場で見る太陽風-磁気圏相互作用と地球内部電気伝導度構造
【PDFファイル】
家森俊彦
竹田雅彦
藤浩明
太陽地球系物理学・地球電磁気学 特になし 6名
電磁場は宇宙空間および地球内部を探る有力な手段である。この課題演習では前半に『MHD 波動現象を通した太陽風-磁気圏現象の探査』、後半に『地磁気観測データを用いた地球内部構造の推定』を行う。
超高層プラズマを探る ~オーロラ観測とGPS 観測~
【PDFファイル】
田口聡
齊藤昭則
太陽地球系物理学 課題演習DB の履修 4名
前半は、高緯度の超高層空間に現れるオーロラについて、その観測原理と取得される画像データに関する実習を行う。また、オーロラの巨視的なダイナミクスを支配している太陽風プラズマに関する演習も行う。後半は、中低緯度の超高層空間に舞台を移し、GPSを用いた超高層大気プラズマの測定手法と取得されるデータについて学んだ後、コンピュータ解析をもとにその変動を解き明かす。