課題演習DDの内容説明(平成20年度)

題名 担当教員 分野 前提 定員
数値モデルを自作してみよう
【PDFファイル(908KB)】
里村雄彦 流体一般 FORTRANをホンの少しは知っている事。プログラム作成の経験は無くても良い 6名
流体数値モデルの作成について基礎の基礎から始め、最後にはそれなりの流体数値モデルを自作できるようになります
数値予報のためのデータ同化手法
【PDFファイル(1.34MB)】
石川洋一 海洋、気象 Fortranによる数値計算。教養程度の確率統計、線形代数などの数学 4名
データ同化は観測データと数値モデルを組み合わせてデータセットを作成するための手法として、数値予報のために必要な数値モデルの初期条件を求めるためなど気象、海洋分野で広く用いられている。まず確率、統計の復習をかねてデータ同化の基本となる理論を学んだあと、これを発展させて1次元の最適内挿法データ同化システムを作成する。このシステムをもとに、いろいろな実験を行い、最適内挿法の性質について考察する。その後、各自の興味や進捗状況などを考慮して応用的な課題を相談しながらすすめる。 応用的な課題の例としては、最適内挿法と数値モデルを組み合わせた予報システムの作成、数値モデルのパラメータを推定するなどがある。
地球の南北熱エネルギー輸送において海洋の担う役割を評価する
【PDFファイル(308KB)】
根田昌典 海洋 課題演習DBの履修 4名
既存の海洋観測データと衛星観測データなどを用いて海洋の南北熱輸送量を算出する。スベルドラップ輸送量との比較や水隗分布との関係などについての議論を通じて、気圏水圏における熱エネルギーの再分配過程のなかで海洋の果たす役割を評価する。
海の姿
【PDFファイル(544KB)】
秋友和典 海洋と気候 Fortranと英語について多少の経験 3名
地球規模での海の流れには複数の異なる状態が可能であり、現在はその一つが現れているにすぎないという指摘がある。海は長期的な地球の気候を決定づける最も重要な要因であることから、その状態が変わることで、地球の気候が大きく変化することも 考えられる。この課題では、Stommel (1961)の先駆的仕事に学び、自らモデルを作成して確かめるとともに、それを発展させて考察することによって、このような海の姿の理解を目指す。
気象学総合演習 余田成男 気象 課題演習DB, 計算地球物理学・同演習, 地球連続体力学など 5名
石岡圭一
内藤陽子
石川裕彦(防災研)
林 泰一(防災研)
大沢信二(熱学)
以下の4つの内容に関する演習を行い、気象学の様々な研究手法に触れることを目的とする。(1)大気境界層観測法入門:先端エレクトロニクス技術に根ざしたフィールド観測法により、接地境界層内の乱流輸送が時間変動する様子を認識する。(2)地球化学的観測法入門:大気現象の化学的側面の基礎を実習を通して学ぶ。実習は地球熱学研究施設で集中的に行う予定。(3)全球気象データ解析法入門:時空間4次元データの解析法を学び。大気大循環および波動・擾乱の実態を把握する。(4)数値計算法・実験法入門:気象学・地球流体力学で用いる微分方程式の数値解法を学び、いくつかの具体的な初期値・境界値問題を解いて、その基本的力学を理解する。
衛星データを用いた気候解析
【PDFファイル(63KB)】
西 憲敬 気候・気象 特になし 5名
温暖化をはじめとする気候およびその変動を解明するためには、放射・温度・雲などに関する衛星データの情報が重要となる。最新の衛星データを用いて、気候システムにかかわる解析を行う。
電磁場で地球の中と外を見る
【PDFファイル(412KB)】
家森俊彦 太陽地球系物理学・地球電磁気学 特になし 6名
竹田雅彦
能勢正仁
地磁気の測定実験、地磁気データの解析、衛星観測による電磁場データの解析
太陽風と惑星プラズマを学ぶスペースツアー
【PDFファイル(643KB)】
町田 忍 地球電磁気学 前期のDBで行う程度のFortranの基礎知識と、自然界の電磁気学的な現象に対する興味 7名
齊藤昭則
太陽系内の惑星間空間や惑星大気に存在するプラズマ(電子およびイオン)の運動について、理論、シミュレーション、観測、データ解析の演習を行う。具体的には、太陽風生成機構に関する英文論文の輪講と惑星磁気圏の中で起こるプラズマの加速・加熱機構に関する計算機シミュレーション、電離圏プラズマの特性を調べるための電波観測とデータ解析、について演習を行う。